大判例

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大阪地方裁判所 昭和46年(ワ)2061号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕二、<証拠>を綜合すると、次の事実が認められる。

(一) 被告株式会社オノエ家具は家具の販売を業とする会社であり、被告井出正人は家具のブローカーを業としていたもの、被告井出良和は同正人の弟であつて、加害車(いすゞエルフ四四年式普通貨物自動車)を運転して兄の正人の仕事の手伝いをしていたものであること。

(二) 右加害車の荷台の両脇には、「オノエ家具」と書かれていたこと。

(三) 事故当日、被告良和は被告会社からの依頼で、西区の被告会社から事故現場近くの日清ビルまで被告会社の商品を運搬したこと、事故は右商品の納入を終えて被告会社へ帰る途中に生じたものであるが、加害車の助手席には被告会社の従業員である高橋正三が同乗していたこと。

(四) 事故後、被告良和は被告会社に連絡し、原告が事故直後治療を受けた福島区の神戸病院の治療費一万六五〇円を被告会社に支出せしめたこと。

以上の事実が認められ、右認定に反する証拠はない。

右認定の諸事実は、これらを綜合してみるとき、被告会社と被告正人、同良和との間に、単なる商品運搬の委託者と受託者というにとどまらず、被告正人、同良和が被告会社の運送部門を常時担当する関係にあつたことを推認させるに十分である。被告良和本人尋問の結果のうち被告会社の商品を車で運ぶのは極めて稀である旨を述べる部分は、たやすく採用できず、ほかに右推認をくつがえすに足りる証拠はない。そうして、前認定の通り、本件事故も被告会社の商品をその取引先に納入したのち、かつ助手席には被告会社の従業員をのせて、被告会社へ帰る途中のできごとであつたのであるから、事故時の加害車の運行は、被告会社のためでもあり、被告会社はその運行を支配していたものといわなければならない。従つて、被告会社は本件事故につき自賠法三条の責任を負うものである。

(林泰民)

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